オスグッド病(成長痛)の特徴

 

発症時期

オスグッドの発症時期はおおむね、小学校高学年から15,6才位といえます。いわゆる成長期と重なるため成長痛といわれることもあります。

 

発症部位

下肢全体の筋肉疲労により縮んだ筋肉の影響で、膝関節の軸がずれて、膝関節の可動域が狭まり制限されてしまいます。この時に無理に屈曲すると周辺組織がダメージを受けて痛みが出ます。脛骨粗面への過度の牽引により脛骨の一部が剥がれたり、大きく膨隆することがあります。

 

痛む部位

痛む部位は決して広範囲ではありません。膝蓋全体に及ぶ例もありますが、多くは膝蓋骨の下のあたりから脛骨粗面にかけての比較的狭い部分に痛みが出ます。

 

痛む動作と解消法

動かさなければいたくないという特徴もあります。特定の動作、例えば、曲げると痛い、歩く時に痛い、走ると痛い、階段の昇降が痛いなど、動作時、運動時に痛みが発生するという特徴があります。

この特徴的な痛み解消法こそ自然形体療法創始者故山田洋先生が世界で初めて発見した、動作転位理論に基づく手法です。オスグッドが数回で良くなる施術法は世界でこの手法しかありません。

 

オスグッドが発生しやすいスポーツ

野球、サッカー、バレーボール、バスケットボール等々はオスグッドが発生しやすい競技といえます。長年オスグッドで足を引きずりながらくる子供たちと接してきた経験です。

剣道や、柔道、空手など日本古来の運動をしている子供たちにはオスグッドになる子が殆どいないという事実があります。この差はどこから来るのか。答えは正座と正しい姿勢です。

試合中以外は正座をして、姿勢を正して待っています。このことが下肢全体の筋肉を牽引し疲労回復に役立っていると同時に筋肉を十分に伸ばして運動しやすくしているのです。

運動後に縮もうとする筋肉を伸ばす働きが運動や競技には必要です。

 

なぜオスグッドになったのか?

突然オスグッドになるわけではありません。それまでに前兆となる現象、例えば足が重いとか、不自然な歩き方、走り方・・などがあったはずです。それをもたらした原因をが必ずあります。それを正確に突き止めることが大切です。

根本原因を見つけるための正確な検査、痛む部位や痛む動作の正確な確認と把握。根本原因と症状を無くすための施術法の選択と実施。そして、二度とこうしたスポーツ障害にならないための体の手入れ法を身に付け実践してもらうこと。

小学。中学時に多く発生しますが、これから高校、大学と進むにしたがって運動の質量ともに高まります。ふたたびスポーツ障害にならないため、オスグッドを契機として根本原因を無くすよう自己療法を習慣化することがとても大切です。

 

根本原因とその解消法は?

先述のように正座と正しい姿勢をしているとオスグッドになりにくいということは書きました。反対に正座習慣がない、正しい姿勢ではなく、身体が曲がっている、歪んでいる、猫背である・・そうするとどうなるか。

自然体で真っ直ぐな体ですと立っていても余分な力で身体を支える必要はありません。

反対に猫背姿勢、骨盤や背骨が曲がっている、歪んでいる、捻じれているとなるとその不自然な身体を支え動かすためには、常に余分な力を入れて身体を支える必要があります。運動する時も余分な力が必要になり、やがて過緊張状態を解除できなくなります。

即ち身体の歪みは自分で解消できるようにすること。

骨盤も背骨も頸椎も真っ直ぐにすること。

過緊張の体の力を抜くことを脳に伝えること。

不自然になった関節の動きを正常に整えること。

傷んだ筋肉や靭帯、腱などの組織の修復を図ること。

 

言葉で書くと簡単ですが、実は一人一人経緯も状態も、部位も、痛み方もみな違いますから実際はその場その場の真剣勝負、いちいち確認しながらの真剣勝負です。

 

やっとのことで正解を見つけ、痛みがなくなりました!

と確認して施術を終わっても、しばらくしてまたここが痛いです。

それをとってもまたここが、と・・いうこともあります。

すべての痛みの原因を見つけて解消して、更に再発しないところまでお教えすること。

それで一段落です。

早期にできるだけ早く施術を。

オスグッドの痛みに耐えて運動することは百害あって一利なし。間違いありません。

ところがレギュラーを外されたくないからとか、キャプテンの責任でとかいう理由で痛みを隠し、痛みに耐えてプレーしているうちついに耐えられなくなってくる子もいます。その気持ちはわかりますが、その時は、程度がひどくなっています。

痛みも、炎症も、組織の損傷もひどくなっています。当然、回復に時間がかかります。

痛みは身体の赤信号です。赤信号を無視しているとまだ気づきませんかと、もっとひどい痛みとなって立ち止まることを強制されます。早期施術で早期に回復させることが一番得なのです。

 

どんな施術法ですか?

オスグッドや半月板損傷など膝関節の施術法は自然形体療法創始者故山田洋先生によって20年前に世界で初めて発見されました。

この施術法を創始者から直接、またはその弟子から間接的にならった人は1000名を超えます。

のべ数100万人以上の方がその恩恵に浴していることは間違いありません。

生前創始者から「身体の匠」の称号を受けた9名全員が自然形体療法総本部で一致結束して正確にこの施術法を伝承しています。

 

承継している手順に従って、根本原因を解消し、運動復帰と再発防止までご案内いたします。

 

◎一切痛いことは致しません。痛みは脳に緊張を与えその結果身体も緊張してしまうからです。

 

◎曲げる、走る、歩く、(階段を)昇る、降りる・・などの動作は膝関節だけではありません。股関節も足関節もすべて使って一連の動作となっています。膝が悪いということはほかの関節の動きも不自然になっていることが考えられます。それだけでなく骨盤、腰、首肩まで複雑に影響しあっていることがあります。膝関節だけの問題ではないことを前提に全身を検査して必要な手法を選択して実施していきます。

 

◎多くのスポーツ選手、特に体の硬い人に多く見られる筋肉の癒着を解消できる独自の方法があります。癒着は手や治療機器による施術では取れません。癒着箇所にはMC(マザーキャットという自然形体療法独自の施術道具が著効を発揮します。

 

余談になりますが、このMC、発明した創始者山田先生が三度特許申請しても却下されました。しびれを切らした山田先生、特許庁を訪れ直接審査官相手に使って見せたところ、すぐにその効用を認められ特許されたというエピソードがあります。

オスグッドの施術でも著効を発揮する欠かせない施術道具です。

 

運動復帰の条件

施術によって痛みがなくなった。大喜びで運動に復帰したけどまた痛くなった。これではいけません。

痛みが消えたことと完治とは違います。

痛みは消えても内部組織の修復には時間がかかることがあります。

そして、もう一つ、痛くて運動を控えている間に筋肉が衰えているということもあります。

いきなり100%の力を出すのはいけません。徐々にアップしていくことが必要です。

それはなぜなのか。わかりやすくご説明します。

痛みがないというのは、関節の動きを一応整えた、内部組織の損傷を仮止めした状態と思ってください。仮止めですから無理すると壊れてしまいます。

例えば指を切った。止血や消毒などの手入れをしても修復までに5日や1週間はかかります。目には見えませんが内傷も同じように時間が必要です。

内傷の回復と、筋力の回復ののちに完全復帰ができるのです。

まず「軽く走って痛みの有無を確認」してください。

痛くなければもう少し早く。徐々にアップしていくのです。50メートル以内で試してください。2度3度走ってみて大丈夫なら複雑な動きにも徐々に慣らしながら、どうぞ練習に復帰してください。

痛みが出たら即ストップ。教わった手入れをその場でして下さい。こまめに手入れして自分の体を維持できない人にスポーツする資格はない。そう言い聞かせてください。

 

 

オスグッドの原因とオスグッドの施術法

 

オスグッドの原因は・・・

「大腿と下腿の筋肉の疲労・緊張に起因する関節の不整合、靭帯や筋肉の剥離」です。

なぜ大腿と下腿の筋肉の疲労、緊張が起こったのかその根本原因を一つ一つなくすことが本当のオスグッドの施術です。 

 

これに対して現代医学ではオスグッドの症状について

  

「膝の脛骨の付近の痛みや膝裏の痛みを感じる」としていますが、これは同じです。

 


 

オスグッド発症のメカニズムについて現代医学は次のように解説されています。 

 

様々なスポーツでジャンプや屈伸を行うことにより大きな衝撃が膝(脛骨)付近に生じ、脛骨粗面付近に炎症が生じる。
脛骨粗面に存在する骨端核に機械的牽引力がかかることに起因するとされる。


このため10 ~15歳の活発な発育期の男子に多く発生し、運動時に症状が強く現れる。

膝伸展機構は大腿四頭筋から膝蓋骨、膝蓋靭帯・膝蓋腱、脛骨粗面へと連続する。


スポーツ選手では膝伸展の反復により、これらの部分に牽引力が働き、膝蓋骨遠位端、膝蓋靭帯、脛骨粗面が弱点となり、ジャンパー膝、シンディングラーセン・ヨハンソン病などのように疼痛が起こる頻度が高い。

X線でも骨端核の様々な乱れや遊離骨片の発生などが認められる。

以上が現代医学的解説です。

 

オスグッドからの回復法について現代医学は次のように説明しています。 

まず、安静にすることが第一である。

また医薬品などの方法も可能ではある。

しかし、現在は、リハビリなどを行う例が多い。


キックやジャンプの動作は禁止し、理学療法を併用して対症療法を行う。
大きな骨片が存在する場合には手術的に摘出することもある。
しかし、あまり心配しなくてよい。時期が来れば痛みは消えることが多い。

 

(Wikipedia  オスグッド・シュラッター病より引用)

 

 


施術30分後には違いがはっきり分かる 

 

現代医学では「要するに安静にして、成長が止まる20歳過ぎまでじっとしていれば、痛みが消えることが多い」 としています。だから、あまり心配しなくてよいという立場です。

 

 

これではオスグッドの痛みを我慢しても、好きな競技に打ち込みたいという、切実な熱い思いには応えてくれるとは言えません。

運動を止めてじっとしていれば痛みが消えることが多いということでは何の解決にもならないのです。

 

現実はそんなことをしていられません。どんな痛みに耐えてでも好きな競技に打ち込みたい。痛みなんかに負けない根性でやり通すという子が多いのです。

 

また一方では「痛みに耐えているわが子を、何とかできるものならしてあげたい」のに何もできず無力感にとらわれているご両親の思いは悲壮です。

 

 

毎日毎日ひたすら痛みに耐えて、我慢に我慢を重ねて動いているうちに膝関節周辺の靭帯や筋肉、腱などがどんどん痛んでいきます。

 

 

私たちは「すぐに運動復帰できます。痛みもなくなります」と言っています。 

ですから、できるだけ早くお越しください。できるだけ早めにお越し下されば、初期段階では1回~数回の施術でオスグッドから解放されます。

 

初対面から30~40分後には何の説明も要りません。 「痛くない」という本人の言葉・表情・動きが全てを物語ります。

 

ただし靭帯や筋肉、腱の損傷がひどい場合は、この痛みが残ります。

しかし、その多くは1~2日間で2~3回の施術と自己療法(セルフケア)の併用で確実に回復します。

さらに再発防止、他のスポーツ障害とも無縁になります。

ひどい靭帯損傷でも自己療法の併用で約1週間で回復します。